利回りで見る投資の種類と特徴 効果的な分散投資と方法も

2023.10.27不動産クラウドファンディング

投資は資産を増やす方法として一般的に用いられており、さまざまな種類が存在します。

それぞれの投資には異なる特徴がありますが、基本的にはリスクが大きくなるほどリターンも大きくなります。投資を行う際は、それぞれの投資の特徴を知り、自身の資産や目的に合った方法を選ぶことが大切です。

本記事では、投資の代表的な4つの方法を中心に、特徴や利回りについて解説します。

投資で得られる2つの収益タイプ

初めに、投資によって得られる2つの収益のタイプを確認しておきましょう。

インカムゲイン

インカムゲインは、定期的な収益や配当金として投資家に支払われるのが一般的です。不動産投資における家賃収入もインカムゲインに分類されます。キャピタルゲインと比較して市場の価格変動に影響を受けにくい傾向があり、安定的な収益を期待できる点が魅力です。

キャピタルゲイン

キャピタルゲインは、投資した資産の価値が時間の経過とともに増加した場合に発生します。資産を売却した際に得られる元本に対する差額が利益となります。

キャピタルゲインは市場の価格変動に直接影響を受けるため、大きなリターンを得られる可能性がある反面、価格が下落すれば元本割れのリスクがある点に注意が必要です。

関連記事:インカムゲインとキャピタルゲインの違いとは? 不動産投資の利益はどちらに該当?

基本的な4つの投資方法の特徴と利回り

ここからは、基本的な4つの投資方法の特徴と、平均的な利回りを紹介していきます。

個人向け国債

国債は、政府が国内外の投資家から資金を調達する目的で発行する債券の一種です。半年ごとに利子が支払われ、満期を迎えると元本が返済されます。発行者が国であるため支払い能力が高く、信用リスクが低いため、比較的安全な投資とされています。

参照:知る|個人向け国債|財務省

国債の利回りは発行者の信用リスク、満期までの期間、金利政策、需要と共有のバランスなど、さまざまな要因によって決まります。

たとえば23年9月19日時点の日本国債の利回りは、2年で0.03%、5年で0.27%、10年で0.71%となっています。一方、同時点の米国債の利回りは、2年で5.05%、5年で4.45%、10年で4.31%となっており、利回りの高さもさることながら、長期金利が短期金利を下回る逆イールドと呼ばれる現象が発生している点も注目です。また、著しい経済成長で投資家の注目を集めているインドの国債は、同時点でいずれの年限も7%台の高い利回りを誇っています。ただし、国外の債券に投資する場合は為替レートの変動による為替リスクがある点に留意する必要があります。

参照:Bloomberg.co.jp

投資信託

投資信託は、多くの投資家から集めた資金をプロのファンドマネージャーが運用し、株式、債券、不動産、その他の資産に分散投資するための金融商品です。

投資信託のメリットは、資金を多様な資産に分散投資できる点、運用をプロに任せられる点、少額からでも投資を始められる点、任意のタイミングで売買できる点などが挙げられます。

一方、投資信託のデメリットは手数料がかかる点です。投資信託の手数料には、投資信託を購入する際にかかる販売手数料(1.00~3.00%目安)、運用会社に支払う信託報酬(年率0.50~2.00%目安)、投資信託を解約した時に発生する信託財産留保額(売却額の0.3%が平均)があります。

投資信託にはさまざまな投資対象があり、対象によって利回りが変動します。たとえば、新興国の株式を扱う投資信託などは、リスクが高い分大きなリターンを得られる可能性があります。

投資信託には、指数に連動して安全性を重視するインデックス型と、ファンドマネージャーが独自に銘柄や投資手法を選択するアクティブ型があり、一般的にインデックス型の投資信託の方が信託報酬が安くなります。

インデックス型の投資信託は、NISA制度などを活用して長期間保有することで安定して利益を出しやすい投資方法であるため、信託報酬の安い商品を選ぶことで、トータルリターンを向上させやすくなります。

投資信託の過去3年間の平均利回りは、2022年4月時点で国内株式型が9.99%、海外株式型が17.24%、国内債券型が-0.76%、海外債券型が3.65%となっています。

出典:ゼロから始める投資アカデミー 投資信託の平均利回りとは?

不動産投資

不動産投資は、不動産に関する収益を得ることを目的として行われ、記事の冒頭で説明したインカムゲインとキャピタルゲインの2種類の収益タイプがあります。

不動産投資のインカムゲインは、通常賃料収入から得られます。アパートやマンション、店舗物件や駐車場などを所有し、部屋や区画を賃貸して賃料を得る方法です。不動産所有者にとって安定したキャッシュフローを得られる点がメリットですが、空室や修繕費用が発生するなどのリスクもあります。

不動産投資におけるキャピタルゲインは、資産価値が上昇したタイミングで不動産を売却し、購入額との差益を得る投資方法です。都心部など値上がりしやすいエリアで不動産を売買する方法や、近年は築古の物件を格安で購入し、リフォームやリノベーションで資産価値を上昇させてから売却して利益を得る方法も人気です。

関連記事:不動産投資の6つの種類 特徴とリスク・リターンを解説

また不動産投資には、現物不動産を所有せずに行うREIT(不動産投資信託)や不動産クラウドファンディングなどの方法もあります。

REITは、不動産投資信託という名称が示す通り、不動産を運用する投資信託を購入して分配金を得る仕組みです。多数の不動産を同時に運用することから、個別の不動産で生じた空室や家賃下落の影響を受けにくいのが特徴です。また、上場投資信託であるため流動性が高く、売買が容易である点もメリットといえます。

国内REITの平均利回りは5.55%、海外REITは同11.5%です。

不動産クラウドファンディングは、インターネットを通じて多数の投資家から資金を集めて不動産事業を行い、その運用益を分配する方法になります。不動産特定共同事業法(FTK法)の改正によって、近年、市場規模を大きく伸ばしている投資方法です。

インターネットを通じて誰でも投資に参加できる手軽さが魅力になりますが、業者によって取り扱う不動産や運用期間等が異なるため、業者選びが重要になります。

不動産投資クラウドファンディングの利回りはファンドや取り扱う物件によって大きく変わります。年3.00~5.00%といったファンドが多く見受けられますが、新興国の不動産も扱うTECROWD(テクラウド)の過去に募集したファンドの平均想定利回りは9.24%となっています。

参照:不動産クラウドファンディング「TECROWD」累計調達額100億円突破|TECRA株式会社のプレスリリース

株式投資

株式投資の収益タイプにも先述のインカムゲインとキャピタルゲインがあります。

株式投資のインカムゲインは主に企業が分配する配当金を得ることを目的とします。一方のキャピタルゲインは、株価の低い時に株式を購入し、値上がりしたところで売却することで差額を利益として得る方法です。両者は組み合わせることも可能で、株式を長期間保有することで配当金を得た後で、値上がりした株式を売却して売却益を得ることもできます。

株式投資の利回りとして代表的なものは配当利回りです。100円で購入した株式に年3円の配当がつけば利回りは年3%になります。2021年11月時点の平均配当利回りは約1.9%(加重平均利回り)です。利回りが3%を超える高配当株を中心に株式投資を行う方法も人気です。業績が好調な企業では配当金が増える増配も期待できますが、株価が下落し、売却時にトータルリターンでマイナスになることもあるので注意が必要です。

投資におけるリスク対策に有効な分散投資

投資のリスク対策には分散投資が有効です。

分散投資は、特定の資産に投資対象を集中させず、分散させることで、投資全体のリスクを軽減させる手法です。一部の投資対象で損失が発生した場合でも、他でそれを補いやすくなり、市場の変動の影響を抑制することが可能です。

方法としては、債券や株式、不動産などの投資対象を分散させることに加えて、地域(国内外など)分散や、投資時期の分散などが挙げられます。

まとめ

投資には定期的な収益や配当金を得るインカムゲインと資産価値の増加による利益の獲得を目指すキャピタルゲインの2つの収益タイプがあります。

投資を行う際はそれぞれの投資の特徴や利回り、メリット・デメリット、リスクなどを把握し、自身の資産や目的に合った方法を選択しましょう。

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タグ : 利回り 資産運用
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