投資初心者は何から始めればいい? 少額から取り組める投資法を紹介

2024.02.28不動産クラウドファンディング

初心者向きの投資の条件とは?

投資初心者は、どのような投資方法を選べばよいのでしょうか。ここでは、初心者向きの投資の三つの条件を解説します。

少額から始められる

投資初心者には、少額から始められる投資が適しています。投資は必ずしも利益が出るとは限らず、失敗するリスクもあります。多額の資金を投じて失敗し、大きな損失を被ると投資を続けられなくなるかもしれません。少額から始められれば損失のダメージも限定的で、失敗を教訓として次の投資に活かすこともできるでしょう。最近では少額から取り組める投資にもさまざまな種類があるため、まとまった資金がなくても投資経験を積むことができます。

リスクが高すぎない

初心者が投資に取り組む場合、最初はリスクが高すぎない方法を選択するのが無難です。一般的に投資初心者は、リスク許容度が低めであるためです。リスク許容度とは投資をする際、どの程度の損失まで受け入れられるかの度合いを意味します。以下は、主なリスク許容度の考え方です。

・年齢が低いほどリスク許容度は高い

・資産や収入が多いほどリスク許容度は高い

・投資経験が多いほどリスク許容度は高い

・積極的な性格の人はリスク許容度が高い

自分が許容できるリスクを超えた投資をしてしまうと、損をしたときに精神的にも経済的にも持ちこたえられないおそれがあります。たとえば、株式の信用取引のように自己資金以上の損失が発生する可能性のある投資は、初心者向きとはいえないでしょう。

手間がかからない

初心者が投資を始めるなら、できるだけ手間のかからない方法がよいでしょう。取引のタイミングを追わなければならない投資には、時間も労力も必要です。株式の短期取引やFXでは、常にチャートに張り付いて監視をしなければなりません。それまでそのような習慣のなかった投資初心者にとっては負担になると考えられます。他のことに手が回らず生活にほころびが生まれるリスクもあります。その点、手間のかからない投資であれば、仕事や趣味に自分の時間やエネルギーを使うことができ、長く続けやすくなります。

投資初心者におすすめの投資方法5選

上記の条件を満たす初心者向きの投資には、具体的にどのようなものがあるでしょうか。ここでは初心者におすすめの五つの投資方法を紹介します。

不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングは投資家から集めた資金を事業者が賃貸物件などに投資し、収益を還元する不動産投資の一種です。個人で行うとなると最低でも数百万円の資金が必要になる不動産投資ですが、不動産クラウドファンディングの場合、ファンドによっては10万円程度の少額から始めることができます。また、賃貸人の募集や物件管理を事業者にすべて任せられるため、慣れない不動産管理・運用に時間や労力を削がれることもありません。不動産クラウドファンディングの利回りはファンドごとに異なりますが、5%を超えるものは珍しくなく、10%を超える案件も存在します。ただし、比較的堅実な投資ではあるものの、元本割れのリスクはあります。また、ほとんどの事業者やファンドでは中途解約できないことも考慮する必要があります。

【不動産クラウドファンディングの特徴】

最低投資金額 10万円前後(事業者によって異なる)
リスク 低~中程度
投資家の労力 事業者にすべて任せられる

 

NISA

NISA(少額投資非課税制度)は株式や投資信託のような投資で得られた利益が非課税になる制度です。通常、投資で得られた利益には20.315%の税金がかかりますが、NISAなら非課税となりまるまる受け取れます。2024年からNISAは以下のように大幅に拡充されました。

・期限のあった制度から恒久化

・非課税期間が撤廃されて無期限に

・つみたて投資枠(旧つみたてNISA)と成長投資枠(旧一般NISA)が統合され、併用可能に

・年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円・成長投資枠:年間240万円・合計:年間360万円)

・非課税保有限度額1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)の新設

・売却した非課税枠の再利用が可能に

NISAのつみたて投資枠は長期の積立・分散投資に適した投資信託を金融庁が選定している、初心者に配慮した制度です。NISAは少額から始められ、引き出しも自由にできるため、他の投資との併用もしやすい制度といえます。

参照:新しいNISA : 金融庁

【NISAの特徴】

最低投資金額 100円(金融機関による)
リスク さまざまなタイプを選択できる
投資家の労力 積立投資なら設定すれば自動的に買付が行われる

iDeCo

iDeCo(個人型確定拠出年金)は加入者が拠出した掛金を加入者自身で運用し、60歳以降に受け取る年金制度です。iDeCoには、以下の3つの税制メリットがあります。

・掛金は全額所得控除の対象になる

・運用益には課税されず、再投資される

・受け取り時にも所得控除が受けられる

iDeCoには手厚い税の優遇措置がありますが、60歳まで資産の引き出しができない点に注意が必要です。

参照:iDeCo(イデコ)の加入資格・掛金・受取方法等|iDeCoってなに?|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】】

【iDeCoの特徴】

最低投資金額 毎月5,000円
リスク さまざまなタイプを選択できる(元本確保型もあり)
投資家の労力 積立なので自動的に買付が行われる

 

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーとはAI(人工知能)を活用して、投資アドバイスや運用代行を行うサービスです。ロボアドバイザーには投資アドバイスを提供するのみのアドバイス型と、運用代行まで行う投資一任型の2種類があります。投資一任型は簡単な質問に答えるだけでユーザーに合った運用を提案し、ユーザーが承認すると商品の買付などが行われる仕組みです。ロボアドバイザーは人間の感情が入らない分、適切な投資判断を期待できます。ただし、ロボアドバイザーでも損をする可能性があることを理解しておきましょう。

【ロボアドバイザーの特徴】

最低投資金額 1万円程度(運用会社による)
リスク ユーザーのリスク許容度による
投資家の労力 投資一任型は全自動

 

個人向け国債

個人向け国債とは文字どおり個人を対象とした国債で、額面金額1万円から購入できます。国が発行するため安全性が高く、発行から1年経過後はいつでも中途換金可能で元本割れもありません。ただし、高いリターンは期待できず、預貯金よりは高い程度です。

【個人向け国債の特徴】

最低投資金額 1万円 
リスク 低い
投資家の労力 購入すると中途解約しない限り手続き不要

 

投資初心者が知っておくべきリスク

投資未経験者が投資を始める場合、以下のようなリスクを知っておく必要があります。

価格変動リスク 市場の状況や企業の業績によって運用商品の価格が変動するリスク
為替変動リスク 為替相場の変動によって、外貨建て資産の価値が変動するリスク
カントリーリスク 海外に投資する際に、相手国の政治、社会、経済等の変化によって損失を被るリスク
信用リスク 有価証券の発行体が財政状況の悪化などにより、利払いや元本の払い戻しができなくなるリスク
流動性リスク 保有する資産を必要なときにすぐに換金や売却ができないリスク

投資初心者が失敗を避けるコツ

投資には必ずリスクが伴いますが、そのリスクを最小限に抑える方法はあります。ここでは、投資初心者が失敗を避けるための3つのコツを紹介します。

余裕資金で運用する

投資には生活費や緊急時の予備資金のような、必要なお金を使うべきではありません。投資に使うお金は、仮に失っても生活に影響がない余裕資金であることが大切です。投資を始めるには家計を見直し、無理のない範囲の投資資金を決めましょう。

分散投資をする

投資を始める場合、一つの投資対象に集中させず、資産や地域の分散が大切です。一つの投資対象に偏った投資は、思惑が外れた場合に大きな損失につながりかねないためです。投資対象を分散させると投資先の一つが値下がりしても、その影響は限定的になります。この記事で紹介したような少額から取り組める複数の資産に投資すれば、リスク分散につながります。

仕組みやリスクを理解できない商品に投資しない

初心者の場合、仕組みやリスクを理解できない対象への投資は避けましょう。他人が投資で成功した話を聞いたり、金融機関から勧誘されたりすると、「自分も投資してみたい」と思うこともあるかもしれません。しかし、仕組みやリスクが理解できない場合、その投資対象が自分のニーズやリスク許容度に合ったものでない可能性があります。そのまま投資をしてしまうと、大きな損をするかもしれません。よくわからない投資対象は、高いリターンが期待できたとしても投資を見送った方が賢明です。

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