オーナーチェンジ物件とは? 後悔しないための6つの対策を解説

2024.01.19不動産クラウドファンディング

オーナーチェンジ物件とは

オーナーチェンジ物件とは、賃貸経営をしていた不動産オーナーから賃貸借契約ごと買い受けた物件のことを指します。

賃貸を始める前の新築物件などの購入とは異なり、すでに入居者がいる状態で不動産を入手できるため、入居者の募集や契約に関する手間をかけずに賃貸経営を始めることができます。

オーナーチェンジ物件のメリット

オーナーチェンジ物件を購入する最大のメリットは、前オーナーが持っていた権利をそのまま承継できる点です。

賃貸借契約ごと新しいオーナーに引き継がれるため、すぐに家賃収入を得ることができます。

前オーナーから引き継ぐことのできる法的権利は、家賃以外にもあります。

【前オーナーから引き継がれる主な権利】

・物件の賃料を受け取る権利

・賃貸契約の終了時に建物を明け渡してもらう権利

・契約終了時に建物の原状回復をしてもらう権利

また、すでに収益化されているため、資金繰りの見通しも立てやすく、新たな融資の際に提出する事業計画などにも説得力を持たせることができます。

オーナーチェンジ物件のデメリット

オーナーチェンジ物件を購入するデメリットは、オーナーとしての義務も承継する点にあります。

例えば、下記のような義務があります。

【前オーナーから引き継がれる主な義務】

・借り主に建物を使用させる義務

・建物の管理・修繕を行う義務

・預かった敷金のうち所定の額を返還する義務

また、オーナーチェンジ物件はすでに入居者がいるため、購入前に室内の状態を確認することができません。

退去時の原状回復などで揉めないよう、しっかりと引き継ぎをすることが大切になります。

オーナーチェンジ物件で後悔するケース

オーナーチェンジ物件を購入すると、その物件が抱える問題も引き受けることになります。

ここでは、オーナーチェンジ物件で後悔しやすいケースをご紹介します。

修繕が行われていなかった

前のオーナーが建物の修繕を適切に行っていないケースです。

建物は10~15年に一回程度のペースで大規模な修繕が必要になることが一般的ですが、現オーナーがこうした修繕を適切に行わないまま物件を手放そうとしている可能性もゼロではありません。

こうしたオーナーチェンジ物件は、購入後すぐに高額な修繕が必要になる場合があり、メンテナンスについて確認しなかったことを後悔することになるでしょう。

入居者などに問題があった

問題のある入居者や近隣住民がいる場合、その対応を行う必要が生じます。

長期間の入居者がいる物件では、当初の賃貸借契約時から状況が変わっている可能性もあり、有事の際に家族と連絡がつかないなどのトラブルに発展することもあります。

前オーナーが売却した原因を確認しなかった

本当に収益性に優れた物件なら、そう簡単に手放すわけがないと考えるのが普通です。

なぜ前のオーナーが売却を決めたのか、その原因を知らないままオーナーチェンジ物件を購入すると、その原因が災いして思ったように収益が得られない可能性があります。

例えば、下記のようなことが原因で手放すことが考えられますので、参考にしてください。

・建物の修繕資金を準備しておらず古くなってきたので手放した

・家賃の滞納が発生しており回収に手間がかかっている

・入居者が大量に退去する予定がある

・新築の頃から家賃相場が下がってきたので手放した

・問題行動のある入居者や近隣住民がいる

そもそも不動産投資のリスクを理解していなかった

オーナーチェンジ物件は、入居者がいる状態で賃貸経営を始められるため、賃貸経営のノウハウがない人にとって魅力的に映るかも知れません。

しかし、不動産投資は長期に渡ることが一般的であり、どんなに良い物件でも期間が長くなれば空き室リスクが発生します。

不動産は投資の対象としては流動性が低く、経営状態が悪くなってから売却を検討してもうまくいかない可能性が高くなります。

オーナーチェンジ物件で後悔しないための6つの対策

オーナーチェンジ物件で後悔をしないための対策をご紹介します。

修繕計画や修繕の履歴を確認する

購入を検討しているオーナーチェンジ物件が、これまで適切な修繕を行ってきた物件かどうかを確認するようにしましょう。

受け取った資料を見て、不明点は不動産管理会社に問い合わせるなどして、可能なかぎり確認しておきましょう。

現地確認をする

購入前に物件を現地で確認しておきましょう。

外からしか見ることができなくても、古くなっている設備や外観を放置しているなど、気になるところを把握しておくことが大切です。

また、オーナーチェンジ物件の中には、なるべく高く売るために入居者の「サクラ」を用いることがあるとも言われています。そうした場合もあるため、不自然なところがないか、現地で確認しておくことをおすすめします。

賃貸借契約の内容を確認する

現在の入居者との契約内容もかならず確認しておきます。

契約内容によっては借り主から契約時に敷金を預かっており、退去時に返還しなければならない場合もあるため、トラブルにならないよう把握しておきましょう。

また、長く住んでいる人がいる場合は、最後に連絡先を確認した時期なども見ておきましょう。

オーナーチェンジに至った理由を確認する

なぜオーナーチェンジに至ったのか、その理由をできるだけ解明するように努めましょう。

前述の売却した原因を参考に、不動産管理会社などに対してトラブルの有無を確認するなどしておく必要があります。

もちろん、単にオーナーの個人的な都合で売却している可能性もあります。

問題のない売却理由の例としては、病気などで管理が難しくなった、個人的にまとまった資金が必要になった、もともと投資期間を決めておりその期間が満了した、といったものがありますのでこちらも参考にしてください。

周辺の家賃相場を確認しておく

賃貸物件は、築年数が経過すれば家賃相場は下がります。これは一般的にどの不動産でも起こり得ることです。したがって、前オーナーから引き継いだ家賃が永続することはありません。周辺にある類似物件の相場と比較して、下落後の利回りも予想して投資判断をすることが大切です。

他の不動産投資方法とも比較する

不動産投資はどうしても投資金額が大きくなりやすいため、失敗したときの損失も大きくなります。

不動産投資を低リスクで始めるなら、物件を1人で購入するのではなく、小口化した商品に少額から投資することをおすすめします。

代表的なものに不動産小口化商品や不動産クラウドファンディングなどがあります。

オーナーチェンジ物件を購入する前に、こうした別の不動産投資の方法と比較しておくことによって、不動産投資の利回りのだいたいの相場を掴むこともできます。

まとめ

オーナーチェンジ物件の購入において後悔しないための対策を解説しました。

オーナーチェンジ物件は、新築物件の購入よりも少ない労力で直ちに賃貸経営を開始することができます。

このことから初心者向けの不動産投資と思われることもありますが、自分で賃貸経営をしなければならない点は通常の不動産投資と同様です。

テクラウドの不動産クラウドファンディングでは、プロが選んだ物件をプロが運営し、その収益を投資家に分配する仕組みですので、賃貸経営の負担はありません。

他の不動産投資と比較して、その中からご自身に合うものを選ぶことが、もっとも後悔のない不動産投資の方法になります。

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