不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン リスク軽減の方法とは

2023.07.19不動産クラウドファンディング

不動産投資はミドルリスクとミドルリターン

不動産投資には「多くの元手が必要になる、ハイリスクな投資方法」というイメージがありますが、実際のところは、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資方法です。

ハイリスク・ハイリターンの投資商品には株式や一部の投資信託、ローリスク・ローリターンのものには預貯金や国債などがあります。

リスクとリターンは比例関係にあり、リターンの高い投資はリスクも高い投資になります。ローリスク・ハイリターンという投資方法はありません。

不動産投資がミドルリスク・ミドルリターンとされる理由は、比較的安定したリターンが期待できることと、知識さえあればリスクをコントロールしやすいことにあります。

不動産投資のリターンとは

投資におけるリターンとは、投資した資産を運用することで得られる収益のことです。

不動産投資のリターンには、賃貸収入と売却収入があります。

・賃貸収入:不動産の賃貸によって受け取る家賃などの賃料

・売却収入:不動産の売却によって受け取る代金

不動産投資は、住まいや事業用の施設など、人の生活基盤に欠かせないものへの投資です。

価格相場もわかりやすいため収益予測がしやすく、安定したリターンを期待することができます。

不動産投資のリスクとは

一般的な「リスク」という言葉は「危険」という意味で用いられますが、「投資におけるリスク」は、「リターンに対する不確実性」、わかりやすくいうと「リターンの振れ幅」を意味します。

投資ではリターンがプラスになることもあればマイナスになることもあるのですが、その振れ幅が大きいことを、リスクが大きいといいます。

「損をする可能性があるなら、言い換えても同じことでは?」「ギャンブルと一緒じゃないか」と言いたくなるかも知れません。

しかし、投資におけるリスクは、リスクの内容とその対処方法を知ることによって、回避できるものもあります。

不動産投資における主なリスクに、金利の上昇、不動産の価値の減少、賃料の減少があります。

金利の上昇

不動産を購入するために不動産投資ローンを利用した場合に関係するリスクです。

不動産投資ローンの金利負担を抑えるために、固定金利よりも安い変動金利を選ぶことが少なくありませんが、変動金利の場合、金利上昇の影響を受けるため、場合によっては返済額が固定金利よりも増えてしまい、リターンを減少させるリスクがあります。

不動産の価値の減少

経年による建物の老朽化や災害などによって、不動産の資産価値が下がってしまうリスクです。

不動産投資における最大のリスクであり、不動産を長く所有するほど高まります。

最悪のケースでは、不動産を売却しても借入金を返済しきれず、元手以上の損失を抱えなければなりません。

【建物の老朽化とは】

建物や設備の経年劣化によって起こるさまざまな現象のことです。マンションの場合、外壁や共用部分のひび割れ、漏水や雨漏り、給排水設備・ガス設備・電気設備の劣化による漏水や故障、室内の洗面台・キッチン・浴室・トイレなどの汚れや排水詰まりなどが考えられます。

賃料の減少

不動産を賃貸する場合、賃料が将来減少するリスクがあります。

減少する要因には、賃料相場の下落・空き室の発生・入居者の滞納があります。

賃料相場の下落

地価の下落や人口減少などによって賃料の相場が下がり、賃貸収入が減ってしまうリスクです。

自主的に賃料を見直さなければならないケースや、借り主から減額を請求されるケースがあります。

【借賃増減請求権】

建物を借りている人には、下記の要因によって現在の家賃が高すぎる場合、家賃の減額を請求する権利が認められています。(借地借家法第32条第1項)

・土地または建物に対する租税その他の負担の減少

・土地または建物の価格の低下など経済事情の変動

・近傍同種の建物との比較

空き室の発生

借り手がつかず空き室になってしまい、賃料が得られなくなるリスクです。

空き室が発生する場合、下記のような原因が考えられます。

・周辺の賃料相場を見誤っており、高額な家賃を設定していた

・築年数の経過によって賃料が相対的に割高になった

・管理の不備など何らかの理由で、入居者がその不動産に魅力を感じてくれない

・その地域の不動産賃貸の需要を高めていた経済的な事情がなくなった

場合によっては、賃料を下げて募集するなどの判断をしなければなりません。

入居者の滞納

借り主が家賃を支払わず、滞納するリスクです。

書面で支払いを請求したり、場合によっては法的手続きによって回収しなければならなかったりと、多くの手間と時間がかかります。

不動産投資のリスクを軽減する方法

少額から始められる不動産投資を選ぶ

不動産投資ローンを借り入れてスタートさせる大規模な不動産投資は、リターンに比例してリスクも高まります。

完済までの長い間、年々高まるリスクと向き合わなければならず、初めての不動産投資にはおすすめしません。

不動産投資のリスクを軽減するには、少額から始められる不動産投資がおすすめです。

少額から始められる不動産投資には、不動産を複数の投資家で購入する不動産小口化商品や、不動産を証券化して1口から購入できるようにした商品などがあります。

後者の商品については、インターネットから手軽に人気の高い物件に投資できるクラウドファンディング型の不動産投資の市場が伸びています。

賃料回収の手段を確保する

空室リスクや滞納リスクに対応する手段として、不動産管理会社とのサブリース契約(マスターリース契約)や、集金代行業者などを活用する方法があります。

サブリース契約(マスターリース契約)とは、いわゆる家賃保証契約(※)のことです。

(※)手数料が差し引かれるほか、減額請求で家賃が減少する可能性があります。

不動産オーナーにならない投資ファンドを選ぶ

不動産の価値が減少するリスクについては、適切なタイミングにおいて修繕を行ったり火災保険に加入したりすることによって、コントロールすることが可能です。

この他にも、不動産を最初から所有しない投資方法を選択するという、リスク回避の方法があります。

例えば、クラウドファンディングなどで募集されている匿名組合型の不動産投資ファンドであれば、不動産の所有者は業者です。

投資家は、運用益から出資額に応じたリターンの分配を受け、ファンドの運用期間(数か月~2年ほど)の終了時に出資額の償還を受けます。

不動産を長期保有することで発生するリスクを避けることができるほか、投資家については有限責任(=損失が出資額に限られる)となる点で、個人で不動産を所有して賃貸事業を営む投資方法よりもリスクをコントロールしやすくなります。

ただし、すべての不動産投資には元本割れのリスクがあり、クラウドファンディングも例外ではありません。

テクラウドでは投資家のために、過去の元本償還の状況や利回りの実績を、ファンドごとに公開しています。

参照:配当支払・元本償還実績レポート(2023/5/31時点) – TECROWDコラム

おすすめの不動産投資はクラウドファンディング

不動産投資のリスクをコントロールして安定したリターンを得るなら、1口10万円ほどから手軽に始められるクラウドファンディングによる不動産投資がおすすめです。

テクラウドは、匿名組合型の不動産投資ファンドを扱っており、それぞれにおいて、優先劣後構造の採用によって不動産の毀損リスクの軽減をはかっています。

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