投資・資産運用はしないほうがいいって本当? リスクと成功のポイントを解説
2023.12.08不動産クラウドファンディング投資・資産運用はしないほうがいいといわれる理由
投資・資産運用はしないほうがいいと考えている人も、一定数はいるでしょう。投資・資産運用はしないほうがいいといわれる理由をまず解説します。
損をする可能性がある
投資・資産運用をしないほうがいいといわれる最も大きな理由は、元本が保証されず、損をする可能性があるものがあるからです。投資の中でも、預貯金であれば利息は少なくても、元本割れの心配はありません。しかし、値動きのある運用商品では価格が上がることもあれば、下がることもあります。リーマンショックのような大きな経済変動があると、大幅に値下がりする可能性もあります。安全確実な運用を重視する人にとって、価格変動のリスクは受け入れられないかもしれません。元本保証のない投資・資産運用を行う場合、損をする可能性はゼロにはできないのです。
手間や時間がかかる
投資・資産運用には、手間や時間がかかる場合があります。たとえば、株式投資であれば、日頃から狙う銘柄の値動きを追いかけ、注文のタイミングを図る必要があります。買い付けた銘柄の売りのタイミングの見極めにも注意を払わなくてはなりません。仕事や家事で忙しい人は、日常的にチャートに張り付いているわけにはいかないでしょう。取引の手間や時間がかかる点から、運用を敬遠する人もいると考えられます。
勉強をしなければならない
成果を上げていくには最低限の知識を得る必要がある点も、投資・資産運用をやめたほうがいいといわれる理由の一つでしょう。やみくもに運用商品を買い付ければ資産を増やせるわけではなく、銘柄選びやリスクを軽減する方法を勉強しなければなりません。実際にはそれほど難しくはありませんが、知識のない人にはハードルが高く感じられる場合もあるでしょう。
投資・資産運用が必要な理由
投資・資産運用をしないほうがいいという人がいる一方で、投資・資産運用を推奨する人もたくさんいます。次に、投資・資産運用が必要とされる理由を解説します。
預貯金ではお金を増やせない
日本では超低金利が続き、預貯金だけではお金はほとんど増えません。現在、主要な銀行の定期預金の金利は0.002%程度です。100万円を1年間預金しても、得られる利息はわずか20円です。将来のために効率よく資産形成をしたい人は、投資・資産運用を取り入れないと難しいといえます。
インフレで資産が目減りするリスクがある
投資・資産運用をしないと、インフレ(物価上昇)で資産が目減りするリスクがあります。日本は長らくデフレ状態にありましたが、2022年から急激な物価上昇に見舞われています。2023年10月20日に公表された総務省の消費者物価指数では、総合指数が前年同月比3.0%の上昇となりました。このような物価上昇がずっと続くとはかぎりませんが、物価が上昇すると額面は減らなくてもお金の価値は下がります。投資・資産運用はお金を増やすだけでなく、資産をインフレから守る役割もあるのです。
参考:消費者物価指数|総務省
投資・資産運用を成功させるポイント
投資・資産運用はしないほうがいいという人もいますが、投資・資産運用が必要である理由もご理解いただけるでしょうか。要は投資・資産運用のリスクを少しでも減らし、成功の可能性を少しでも上げることが重要ということでしょう。
投資・資産運用はリスクを伴いますが、成功するためにいくつかのポイントがあります。
余裕資金で取り組む
投資・資産運用に回す資金は、すぐに使う予定のない余裕資金を利用します。投資・資産運用では値下がりしてしまう可能性もあり、当てにしていたお金を使えなくなっては困るためです。投資では一般的に長期間の運用によって成功の確率が高まります。当座の生活に困らないほどの現金がない場合、余裕を持って投資・資産運用を行うことができず、成果を出しにくくなる点も問題です。生活費などを運用に回さないようにしましょう。
目的や目標を決める
投資・資産運用に取り組む場合、目的や目標を決めて計画的に実行しましょう。たとえば、「子どもが18歳になるまでに大学進学のためのお金を500万円準備する」のような具体的な目標を立てます。目標が明確であれば、目的外に資産を引き出してしまう可能性も減ると考えられます。
少額から始める
余裕資金がたくさんある人でも、投資・資産運用は少額から始めましょう。投資・資産運用にはリスクがあり、買い付けた商品がすぐに値下がりすることもありえます。多額の資金を投じて値下がりすると、運用を続ける意欲を失うかもしれません。最近は少額から始められる投資・資産運用も多く、不動産クラウドファンディングなら10万円程度から始められます。また、投資信託であれば100円から始められる証券会社もあります。まずは少額から運用を始めて、運用商品の値動きなどに慣れてから投資額を増やすとよいでしょう。
先取り貯蓄を取り入れる
投資・資産運用に回すお金が確保できない人は、先取り貯蓄を取り入れてみましょう。先取り貯蓄とは収入から決まった金額を貯蓄に回し、残ったお金で生活をやりくりする方法です。先に一定額を積立投資などに回してしまうと、運用を習慣づけられるでしょう。
分散投資でリスクを軽減する
投資・資産運用でリスクを軽減するには、さまざまな資産に分散投資することが大切です。株式や債券のような値動きの異なる資産に分散したり、日本や海外の資産など投資先の地域を分散したりすることで、価格変動が平均化されます。株式や投資信託に不動産クラウドファンディングのような投資を組み合わせると分散の効果を期待できるでしょう。
初心者でも取り組みやすい投資・資産運用の方法
ここからは、初心者が取り組みやすい投資・資産運用を紹介します。
投資・資産運用の種類 | メリット | 初心者におすすめのポイント |
不動産クラウドファンディング | ・高利回りのファンドが多い
・比較的安全性が高い |
・少額から始められる
・運用をお任せできる |
iDeCo(個人型確定拠出年金) | ・掛金が全額所得控除の対象になる
・運用益に課税されず再投資される ・引き出し時にも所得控除の対象になる |
・投資信託以外に定期預金のような元本確保型の運用商品がある
・積立設定をすれば自動的に買い付けが行われる |
NISA(つみたてNISAまたはつみたて投資枠) | ・運用益に対して課税されない | ・長期・積立・分散投資に適した商品が金融庁によって絞られているため、商品を選びやすい
・積立設定をすれば、あとは自動的に買い付けが行われる |
ロボアドバイザー | ・AIによる高度な投資判断で運用をしてもらえる | ・運用をお任せできる
・運用の知識が必要ない |
ミニ株 | ・株数に応じた配当ももらえる | ・少額で複数の銘柄を買える |
不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングとは不特定多数の投資家から出資を募り、集まった資金で不動産投資を行い、運用益を投資家に分配する投資・資産運用の方法です。個人が不動産を直接購入するには多額の資金が必要ですが、不動産クラウドファンディングは数万円程度から始められる事業者もあります。また、投資家はお金を出すだけで、不動産の運用は事業者に一任できるため、手間はほとんどかかりません。それでいて5%以上の高利回りを得られるファンドも多いため、初心者にも非常に人気の高い投資といえます。
投資信託
投資信託は投資家から集めたお金を運用の専門家が株式や債券で運用し、その成果を還元する運用商品です。株式や債券への直接投資にはある程度まとまった資金が必要ですが、投資信託を利用すると少ない資金で世界中の資産へ分散投資ができます。また、積立投資がしやすい点も投資信託の長所で、100円からの積立が可能な証券会社もあります。
iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)は公的年金の上乗せの制度で加入者が掛金を自分で運用し、60歳以降に受け取る仕組みです。iDeCoには掛金が全額所得控除の対象になるという、大きなメリットがあります。60歳まで引き出しができない点に注意が必要ですが、老後資金を確保するために上手に活用したい制度です。
NISA
NISA(少額投資非課税制度)とは、投資で得た利益に税金がかからない制度です。通常、株式や投資信託で運用益が発生すると、20.315%の税金がかかります。しかし、NISAの口座から発生した利益は非課税となるのです。現行NISAには一般NISAとつみたてNISAがあり、初心者にはつみたてNISAがおすすめです。つみたてNISAは2024年の新NISAではつみたて投資枠となります。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、AIを活用して運用提案や運用代行を行う金融サービスです。投資アドバイスのみのアドバイス型と運用代行を行う投資一任型の2種類があります。投資一任型の場合、簡単な質問に答えるだけで投資家に合った運用を提案してくれ、投資家が提案を承認すると運用が実行されます。人間には不可能な高度な投資判断を期待でき、手間もかからないため、初心者にも人気のある投資・資産運用の方法です。
ミニ株
ミニ株とは、単元未満の株式を売買できるサービスのことです。通常、株式を売買する場合、100株単位(1単元)での取引となります。たとえば、1株2,000円の株式を買うには20万円の資金が必要です。しかし、ミニ株なら1株単位の購入も可能なため、数百円から数千円で気軽に株式投資を始められます。また、多くのミニ株のサービスでは保有株数に応じて配当金も受け取れるようになっています。
まとめ
投資・資産運用の世界には成功する可能性もあれば、リスクも含んでいます。どの投資方法を選ぶかは、個人の財政状況、リスク許容度、目標、知識、そして時間によります。この記事では、投資・資産運用をしないほうがいいといわれる理由と投資・資産運用の必要性について説明し、投資・資産運用を成功させるためのポイントを紹介しました。
投資・資産運用は個人や家族の将来のための財政計画の重要な要素であり、成功を収める可能性が高まるよう工夫することが大切です。
資産運用については、
TECROWD運営事務局
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