損切りとは?目安・ルールの決め方や損切りがうまくいかないときの対処法
2024.02.27不動産クラウドファンディング損切りとは
損切りとは、株やFX取引などの投資においてマイナスが発生した場合、そのポジションの決済をし、損失を確定させることをいいます。
損切りをするメリット
損切りを実行することによって、大きく広がるはずだった投資の損失を抑えることができます。
損切りをすれば、その時点で損をしたことは確定してしまいますが、その代わりに、再起できないような元本の毀損や証拠金の喪失を回避することができるため、次の投資に繋げることができます。
逆に損切りを適切なタイミングで行うことができなかった場合、取返しのつかない損をする可能性があります。
損切りとロスカットの違い
損切りと似た言葉に、ロスカットがあります。
どちらも投資による損失を拡大させないために一定の時点で損失を確定させることを意味しますが、使用する場面に違いがあります。
まず、損切りは、投資全般やビジネスシーンなどにおいて広く使用されています。
これに対してロスカットは、FX投資で使用されることが多い言葉です。
FX投資では、口座資金(証拠金)を担保に、手持ち以上の資金で投資をすることができます。
そして、レバレッジをかけた投資で損失が一定以上に膨らむと、業者側から損失の拡大を防ぐため強制的にポジションの決済が行われます。このことをロスカット・強制ロスカットなどと呼びます。
損切りをする目安とは
損切りの目安は、損失額から決める方法やチャートから決める方法があります。
損失額で決める方法
投資できる金額には限度がありますので、一回の投資で許容できる損失額にも当然ながら限度があります。
そこで、無理のない損失額を損切りの目安にする方法があります。
例えば、損失の許容額が1万円である場合、20万円の投資であれば19万円を損切りの目安にするということです。
損切りのラインが明確であるため、初めての投資でも比較的取り組みやすい方法であるといえます。
チャートで決める方法
過去の値動きをグラフ化した「チャート」から、損切りの目安を決める方法もあります。
例えば、チャートを使った投資方法としてよく知られているものに、移動平均線を用いた分析があります。
移動平均線を用いた分析とは、周期の異なる2本以上の移動平均線の動きを見ながら、上昇トレンドに変わる「買い」のシグナルや、下降トレンドに変わる「売り」のシグナルを見つける方法です。
この方法における損切りの目安は、移動平均線が予測と反対方向に進んだところの価格になります。
例えば、相場が下降トレンドにあるとき、移動平均線は周期の短い線が下になった状態で2本とも右肩下がりになります。そこから上昇トレンドに向かう場合、徐々にその幅が狭くなっていき、やがて周期の短い線が長い線を下から上に突き抜けていきます。
この交差はゴールデンクロスと呼ばれるもので、一般的には「買い」のシグナルとなります。
しかし、この状況になったとしても、実際の投資では、上昇はほんの一時のことであり、再び移動平均線が下に潜りこんで下降トレンドが続くこともあります。
このような場合に備えて、周期の長い移動平均線の金額の少し下あたりを損切りの目安にしておくと、再び下降トレンドに入った際にすぐに損切りができるため、損失の拡大を防ぐことができます。
損切りはルールを決めることが重要
損切りを早めに実行すれば、大きな損失を防ぐことができます。
しかし、こうした損切りのメリットを理解しているにもかかわらず、なかなか決めたとおりに実行できない投資家が多いといわれています。
損切りできない投資家がやりがちな行動
損切りができない投資家がやってしまいがちな行動に、いつかプラスになると信じてそのまま保有し続けることがあげられます。
そうするうちに損失が膨らみ、損切りがますます難しくなって、最後は塩漬け状態になります。
もちろん、いつかはプラスになることもありますが、それがいつになるかはわかりません。そしてその間も投資資金は拘束され続けるので、投資機会も失い続けます。
他にも、損切りができない投資家がやってしまいがちな行動にナンピンがあります。
ナンピンとは、下がる度に買い増して平均単価の引き下げをねらい、プラスに転じた時の利益をねらう方法をいいます。
資金に余力があるとついやりがちなのですが、下落が続くとナンピンの度に損失額の増加スピードが上がるため、これもできれば避けるべきです。
特に3回目くらいで下落が止まらない場合、4回目あたりからは平均単価もほとんど下がらなくなるため、「塩漬け」の状態になりやすいといえます。
損切りはルールを決めて確実に行うことが大切
損切りは、エントリーした時点で損切りする金額を決めておき、その金額に達したら必ず損切りを実行することを自分の中でルール化することが大切です。
損切りするかどうかを考えるよりも、損切りをした後に、その時の投資判断のどこが悪かったのかを検証することに時間を使いましょう。
このトライアンドエラーの繰り返しが、次の投資の成功に繋がります。
損切りのルールを決めても投資がうまくいかないとき
損切りのルールを決めても投資がうまくいかない時は、次の方法を試してみてください。
損切りは逆指値注文を入れておく
損切りルールを決めておいても、いざとなると実行できないという人は、逆指値注文を入れておきましょう。
逆指値注文とは、例えば「〇円以下になったら売り」のような、通常とは逆の注文のことです。
この「〇円」に損切りしたい金額を入れておけば、価格が下がった時に自動的に損切りができます。
新規にエントリーをしたら、この損切り注文をいれるところまでをルール化しておくようにしましょう。
損切り貧乏はエントリーのタイミングを見直す
損切りをルール化したら資金が減って損切り貧乏になってしまうという場合は、エントリーのタイミングに改善の余地がないか見直してみましょう。
負けた時の状況を振り返りながら、投資方法の解説本などで自分の投資と違うところを考えると効果的です。
損切り額・投資のスパンを見直してみる
損切り額がエントリーしたポジションとあまりに近いと、ねらったトレンドに入る前のほんの少しの値動きで損失が確定してしまいます。
このような場合は、損切りの額を少し多めにとり、かつ、投資のスパンを短期から中期など少し長めにとってみるとうまくいくようになる場合があります。
投資のプロに任せる
ファンドに投資をして、投資対象の選別や損切りの判断をすべて投資のプロに任せてしまう方法もあります。
投資家は投資したいファンドを決めるだけでよく、あとは出資に応じて利益の分配を受けることができます。
損切りをすることが難しい人や、どうしても損切り貧乏になってしまう人におすすめです。
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TECROWD運営事務局
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