【不動産クラウドファンディング】分配金とその仕組み

2022.10.21不動産クラウドファンディング

【不動産クラウドファンディング】分配金とその仕組み

不動産クラウドファンディングは、投資家から集めた資金をもとに不動産事業を運営し、そこで得られた利益から投資家に利益の一部を還元するものです。

この還元された利益の一部を「分配金」と呼び、一般的に利益が多いほど分配金も多くなる傾向にあります。

本記事では、不動産クラウドファンディングにおける分配金と、その仕組みについて解説します。

 

不動産クラウドファンディングの分配金の仕組み

不動産クラウドファンディングの分配金とは、不動産クラウドファンディング事業者が投資家から集めた資金をもとに事業を行い、得られた収益の一部を投資家に還元するお金を指します。

不動産クラウドファンディングにおける分配金の原資となる収益には、下記の「賃貸収益」と「売買収益」が含まれます。

 

賃貸収益

賃貸収益とは、賃貸物件を入居者に貸し出すことで発生する家賃で得られる収益です。

入居者が多いほど、賃料が高いほど賃料収入も多くなりますが、建物の維持管理費用や入居者を募集するために必要な広告費用などがコストとして発生します。

また、入居者が退去した後に必要となる原状回復費用や保険料などもコストに含まれます。

 

売買収益

売買収益とは、購入した不動産を売却した際に得られる収益を指します。

購入金額と売却金額との差額が売買収益ですが、他に不動産登記費用や媒介手数料などがコストとして必要となります。

 

上記の賃貸収益を分配金の主な原資とするファンドをインカムゲイン型ファンド、売買収益を主な原資とするファンドをキャピタルゲイン型ファンドと呼びます。ファンドによってインカムゲイン型とキャピタルゲイン型に分かれますので(最近はその混合型も見受けられます)、タイプを確認してから投資を行いましょう。

 

売買収益

 

分配金を受け取る際の注意点

分配金を受け取る際の注意点

こちらでは、分配金を受け取る際の注意点をご紹介します。

 

税金が発生する

分配金は「雑所得」に区分され、総合課税の対象となりますが、雑所得が20万円以下であれば確定申告は不要です。

また、源泉徴収の税率は所得税が20%、復興特別所得税が0.42%となっています。

出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1330.htm

 

雑所得に含まれるもの

不動産クラウドファンディングのほかに、雑所得に含まれるものには下記が挙げられます。

  • FXや株で得た収入
  • 年金
  • 印税、講演料
  • 副業の収入
  • フリマサイトで得た収入

 

すでに確定申告をしている方は要注意

下記の条件に該当する方は、元々確定申告が必要であり、雑所得が20万円以下であったとしても確定申告不要の条件には該当しません。

  • 年収が2,000万円以上の会社員
  • 青色申告の方
  • ふるさと納税、医療費控除を受けている方

 

確定申告をした方がいいケース

不動産クラウドファンディングでは、営業者が分配金の支払いを行う前に一律20.42%の割合で源泉徴収を行っています。

ただ、個人に課税される場合には、課税所得税率は5%~45%と大きく幅があります。

個人として課税される場合の税率が20.42%を上回る場合には問題ありませんが、それを下回る場合には税金を支払い過ぎているため、確定申告を行い、還付してもらう必要があります。

課税所得金額が、694万円を下回る場合には、確定申告をするようにしましょう。

 

参考までに、課税される所得金額に応じての税率は以下のようになっていますので、覚えておくと良いでしょう。

▼課税される所得金額に応じての税率

・1,000円~1,949,000円 :5%

・1,950,000円~3,299,000円 :10%

・3,300,000円~6,949,000円 :20%

・6,950,000円~8,999,000円 :23%

・9,000,000円~17,999,000円 :33%

・18,000,000円~39,999,000円 :40%

・40,000,000円以上 :45%

 

おわりに

本記事では、不動産クラウドファンディングの分配金や、その仕組みについて解説しました。

不動産クラウドファンディングでの分配金は、ファンドから見ると、賃貸や売買などの不動産業によって得た収益の一部を投資家に還元する費用であり、投資家から見ると総合課税の対象となる雑所得となります。

雑所得は20万円以上の場合、確定申告は不要ですが、年収が2,000万円以上の会社員や青色申告の方、ふるさと納税、医療費控除を受けている方は、分配金の金額に関わらず申告が必要ですので注意しましょう。

 

 

 

 

 

 

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タグ : 分配金
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