不動産クラウドファンディングとは?特徴とメリットを解説
2022.08.05不動産クラウドファンディング「不動産クラウドファンディング」とは、少額から始められる不動産投資方法のことです。
投資する側が物件や投資金額などを選べる、自由度の高い不動産投資法として注目されています。
本記事では、不動産クラウドファンディングの仕組みやメリット・デメリットについて紹介します。
不動産投資が初めての方や、不動産クラウドファンディングについて知りたい方はぜひ参考にしてさい。
不動産クラウドファンディングとは?特徴と仕組みを紹介
まずは不動産クラウドファンディングとはどんな仕組みか解説します。
不動産クラウドファンディングとは?
不動産クラウドファンディングとは、クラウドファンディングサービスを通して資金を集めて物件を購入し、取得した物件の賃料等から得た利益を投資家に配当していく仕組みです。
投資方法も簡単で少額から始められるため、不動産投資初心者でも参加しやすい投資方法です。
一般的に不動産投資を始める場合、物件の詳細情報から購入取引、購入後の修繕や入居者管理など、自身で全て行う必要があります。
一方、不動産クラウドファンディングでは、案件に投資する以外のすべてをクラウドファンディング事業者が行ってくれます。
購入前に物件の築年数や所在地など、詳細情報はクラウドファンディングサイト上で簡単に知ることができ、購入後の修繕や入居者の管理といった細かな作業を行う必要がありません。
投資した資金に関係なく全てをクラウドファンディング事業者に任せることができるため、
手間なく不動産投資を始められます。
REIT(リート)や貸付型クラウドファンディングとの違い
不動産投資には、不動産クラウドファンディングを含めてさまざまな投資方法があります。なかでも「REIT(リート)・J-REIT(ジェイリート)」「ソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)」は不動産を対象とする点で不動産クラウドファンディングに近い不動産投資方法です。
違いを簡単に解説します。
REIT・J-REITとは、「Real Estate Investment Fund」の略称で不動産投資信託のことです。投資家から集めた資金で不動産へ投資を行い、そこから得られる賃貸収入や売却益を原資として投資家へ配当を行う商品のことで、基本的な仕組みは不動産クラウドファンディングと似ています。もともと、アメリカで開発された仕組みで、その日本版を「Japan」の「J」を付けて「J-REIT」と呼びます。
REITは証券取引所に上場されており、証券会社を通じて売買することができます。売買価格は上場株式と同様に変動します。
実際の運用には、「不動産投資法人」と呼ばれるREIT運営会社があたるため、投資家は対象不動産の管理等を行う必要はありません。
貸付型クラウドファンディングは、クラウドファンディングサービスを通じて投資家から集めた資金を、資金需要者に貸し付け(金銭消費貸借契約)、そこから得られる金利収入を原資として投資家へ配当を行う仕組みです。
投資家へ配当が行われるか、投資した元本が償還されるかは、貸付先からきちんと金利が支払われるか、貸付金が返済されるか、によります。貸付先が倒産する等の事態が発生した場合は、配当の支払や元本の償還に大きな影響が出る可能性もあるので、注意が必要です。
元本割れのリスクを減らしてくれる「優先劣後構造」
不動産クラウドファンディングは、物件を直接購入し、運用を行います。
運用成績やファンド終了時の物件の売却価格によっては、想定どおりの配当をすることができなかったり、償還される元本が出資金額を割り込んでしまったりすることもあります。
このようなリスクに対する備えとして、多くの不動産クラウドファンディングは、「優先劣後構造」を採用しています。優先劣後構造とはファンドを運用する事業者や事業者の指定する特定の者が、配当や償還において投資家の出資する優先出資に劣後する劣後出資を拠出し、不動産の価格下落などの際は、まずは劣後出資から棄損させることにより、投資家の元本の安全性高める仕組みのことです。
対象不動産の売却価格が下落した際、下落幅が劣後出資の範囲内に収まれば、投資家の優先出資は全額保護されることとなります。
少額から安心して投資が始められる
不動産クラウドファンディングは、幅広い年代・職種の方々が行っている不動産投資法です。
不動産クラウドファンディングサービスのほとんどが、一口あたり1万円~10万円程度からの出資が可能となっています。
少額で不動産投資を行えるため、近年、人気が高まりつつある投資手段となっています。
運用期間中の現金化は難しい
REITは証券取引所で売買されるため、現金化は比較的容易です。これに対し、不動産クラウドファンディングは上場されておらず、運用期間中に現金化するためには、クラウドファンディング事業者と都度協議する必要があります。運用期間中での途中解約を認めていないクラウドファンディング事業者も多く、仮に可能だとしても時間がかかるため、余裕資金の中で投資を行うことが必要です。
元本割れする可能性
優先劣後構造を採用している案件でも、元本割れのリスクはもちろんあります。
投資した物件の損失が、この劣後出資を上回った場合は、投資家の優先出資も棄損することになります。
また、クラウドファンディングサービス全てに優先劣後構造が採用されているわけではないため、元本割れが発生リスクがあることには注意が必要です。
不動産クラウドファンディングはこんな人におすすめ
不動産クラウドファンディングは誰でも簡単に始めやすい投資方法ですが、特にこんな方におすすめな投資方法です。
少額から不動産投資を行いたい人
少額から不動産投資を行いたい方におすすめです。
最低出資金額が比較的少額なため、複数のファンドに分散して投資を行うことができます。
自分の好きな物件・価値を感じる物件に投資したい人
不動産クラウドファンディングは、投資家がファンドを選んで投資することができます。
高利回りなファンドを選んで投資することはもちろん、社会的貢献性の高い物件を投資対象とするファンドに投資して、リターンと社会貢献とを同時に追求するなど、自分の投資スタンスに合わせて投資を行うことが可能です。
初心者も安心!不動産クラウドファンディングサイトの見極め方
不動産クラウドファンディング初心者でも、安心して投資を始められる不動産クラウドファンディングサイトは、以下のポイントが充実しています。
ファンド内容についての詳細な説明
不動産クラウドファンディングのほとんどは、サイト上で情報を入手し、投資の申し込みを行います。
営業マンから対面で説明を受けるといったことは無いため、投資家はサイト上で情報を吟味し、最終的な投資の判断を行う必要があります。
そのため、サイトには、ファンドの対象となる不動産について、ファンドスキームやリターンについて、そしてリスクについて、等々が詳細にかつ分かりやすく掲載されていなければなりません。
不動産クラウドファンディング事業者についての詳細情報
不動産クラウドファンディングにおいては、投資家は出資を行うのみで、実際の運用は全て不動産クラウドファンディング事業者が行います。不動産クラウドファンディング事業者に万が一のことがあった際は、投資家の出資金にも大きな影響が出る可能性があります。
そういった事態を防ぐために国は厳格な審査を行い、事業者はその審査をクリアしていますが、投資家は事業者が審査をクリアしていることを確認することが必要です。
加えて、事業者がどういった考え方で事業を行っているのか、これからどういった方向目指しているのか、をチェックすることも重要で、これらの情報がサイトに掲載されていないサイトは不親切です。
ファンドについてだけでなく、事業者についても詳細な説明がされている不動産クラウドファンディングを選ぶことが好ましいでしょう。
まとめ:初心者こそ不動産クラウドファンディングを活用しよう
少額から始められる不動産クラウドファンディングは、投資初心者にとってぴったりの投資手段です。
ホテルや事務所などの事業用不動産や海外の不動産など初心には難しい投資も、比較的手軽に始められますので、不動産投資の入門編として不動産クラウドファンディングに挑戦してみてはいかがでしょうか。
TECROWD運営事務局
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